セルフチェック

内向型診断(セルフチェック)20問|結果の読み方と、ラベルより大切な「中庸」

西村 悠貴 公開 12分で読めます

「自分は内向型なのか、それとも外向型なのか」。内向型診断を探している方の多くは、白黒はっきりした答えを求めています。けれど研究の世界では、内向性と外向性は二つの箱ではなく、一本の連続した軸として扱われます。この記事では、私たちが作成した20問のセルフチェックで、その軸のどのあたりにいるかの目安を確かめていただきます。そのうえで、結果の正しい読み方と、ラベルよりも役に立つ「自分にとってちょうどいい領域」の見つけ方をお伝えします。私自身も内向型です。結果に一喜一憂するのではなく、明日からの過ごし方を少し変えるための材料として使ってください。

この記事の要点

  • 20問のセルフチェックで、内向型・外向型の傾向の目安がわかります(医学的な診断ではありません)
  • 合計点よりも「どの領域に多くチェックが入ったか」に、あなたらしさが表れます
  • 研究ではビッグファイブの外向性が主流で、MBTIは学術的な妥当性に議論があります
  • 同じ人でも場面によって外向的にも内向的にもふるまいます。大切なのは、自分が力を発揮できる刺激の量=「中庸」を知ることです

内向型診断セルフチェック20問(内向型・外向型チェック)

内向型診断とは、質問への回答をもとに、内向性から外向性までの連続した軸のどのあたりに自分の傾向があるかを大まかに知るためのセルフチェックです。

やり方はシンプルです。直近半年ほどの自分を思い浮かべて、「どちらかといえば当てはまる」と感じる項目を数えてください。「こうありたい自分」ではなく、「実際の自分」で答えるのがコツです。

20問は、内向型の特徴が表れやすい4つの領域に5問ずつ分けています。あとで領域ごとの数も使うので、メモをとりながら進めてください。

A.エネルギーの回復(5問)

  • 人と会ったあとは、楽しかった日でも一人の時間をとると落ち着く
  • 休日の予定が2日続けて埋まると、週明けに疲れが残りやすい
  • 大人数で過ごすより、少人数か一人で過ごすほうが回復できる
  • 予定がキャンセルになると、少しほっとすることがある
  • 一日中人と話した日の夜は、誰とも話したくなくなる

B.刺激への感じ方(5問)

  • にぎやかな場所より、静かな場所のほうが集中しやすい
  • 予定外の電話や急な来客があると、少し身構えてしまう
  • 周囲の話し声や音楽があると、作業の質が落ちると感じる
  • 初めての場所へ行く前に、様子を調べておきたい
  • 用件や予定が一度に重なると、頭がいっぱいになりやすい

C.考え方・伝え方(5問)

  • 話す前に、頭の中で考えをまとめてから口に出したい
  • その場で意見を求められるより、あとで文章にして伝えるほうが得意だ
  • 電話より、メッセージやメールでのやりとりのほうが気がラクだ
  • 一つのテーマを深く調べたり考えたりするのが好きだ
  • 考えを整理するために、書いたりメモをとったりすることが多い

D.人との関わり方(5問)

  • 知り合いが多くなくても、深く話せる相手が数人いれば十分だと思う
  • 初対面の人と打ち解けるまでに、時間がかかるほうだ
  • 当たり障りのない雑談より、中身のある話のほうが話しやすい
  • グループでは、話すより聞く側に回ることが多い
  • 輪の中心にいるより、少し引いて全体を見ている位置が落ち着く

注意

このチェックリストは、合同会社内向型が記事のために作成したものです。標準化された心理検査ではなく、得点に科学的な基準値があるわけではありません。自分の傾向を振り返るための目安としてお使いください。

採点方法と結果の目安

チェックが入った項目の数を合計してください。合計点の目安は次のとおりです。区切りはあくまで目安で、境目に近い人はどちらの特徴もあわせ持っていると考えてください。

チェック数傾向の目安読み方
14〜20個内向寄り静かな環境や一人の時間で回復しやすく、刺激が多い場面では消耗しやすい傾向があります
7〜13個中間(両向型に近い)場面によって内向的にも外向的にもなれるタイプです。どちらの面も持っています
0〜6個外向寄り人と関わることや刺激の多い場面から、エネルギーを得やすい傾向があります

合計点より大切な「領域ごとの数」

次に、A〜Dの領域ごとにチェック数を見てください。各5問のうち4〜5個が入った領域は、あなたの内向性がとくに強く表れている部分です。

たとえば合計は同じ12個でも、Aの「エネルギーの回復」に集中している人と、Cの「考え方・伝え方」に集中している人とでは、日常で困る場面も対策も変わります。前者は予定の詰め方を、後者は会議での発言のしかたを工夫するほうが効果的です。

ポイント

合計点は「どのくらい内向寄りか」、領域ごとの数は「どこで内向性が表れやすいか」を示します。対策を考えるときは、合計よりも領域の偏りを手がかりにしてください。

当社では、3分ほどで終わる無料の「中庸診断」もご用意しています。内向・外向のラベルではなく、考え方のクセ(認知の歪み)と、いまのあなたのバランスを可視化するものです。

内向型診断の結果が「意味すること」と「意味しないこと」

点数が出ると、それが自分のすべてを表しているように感じるかもしれません。ここでは、結果を受け取るときに押さえておきたい線引きを整理します。

意味すること:エネルギーの向きと、心地よい刺激の量

このチェックで見ているのは、エネルギーをどこから得て、どこで使いやすいかという傾向です。内向寄りの結果は、刺激の多い場面が続くと消耗しやすく、静かな時間で回復しやすいことを示しています。人と会うと疲れる理由と回復のしかたは、内向型が人と会うと疲れる理由と回復法でくわしく解説しています。

意味しないこと①:病気や障害の診断ではない

内向型は気質の傾向であり、病名ではありません。内向寄りの結果が出たからといって、心に問題があるわけではありません。

ただし、気分の落ち込みが2週間以上続く、眠れない、人と会うことに強い恐怖がある、といった状態は、気質とは別の問題が関わっている可能性があります。その場合は一人で抱え込まず、医療機関や専門家に相談してください。

意味しないこと②:「人見知り」や「HSP」と同じではない

内向型は、人見知りや対人不安と混同されがちです。けれど、人前で落ち着いて話せる内向型の人もいれば、緊張しやすい外向型の人もいます。刺激への敏感さを表すHSPも、内向型とは別の概念です。違いは内向型とHSPの違いで整理しています。

意味しないこと③:能力の優劣や、一生変わらない性格

内向寄りでも外向寄りでも、優れている・劣っているということはありません。また、得点は年齢や環境、そのときの体調によってもある程度変わります。結果は「いまの自分の傾向」として受け取るのが適切です。静かに深く考える力や、聞く力といった内向型ならではの持ち味も、ラベルの裏側にあります。

セルフチェックの結果がぶれやすい理由

自己申告で答えるチェックには、いくつかの限界があります。疲れている日は内向寄りに、調子のいい日は外向寄りに答えやすくなります。また、「社交的なほうがいい」という思い込みが強い人ほど、実際より外向的に答えてしまうこともあります。

気になる場合は、日を改めてもう一度答えてみてください。2回の結果が大きく違う項目は、場面や体調によって揺れやすいあなたの一面です。身近な人に「私はどちらに見える?」と聞いてみるのも、自分では気づきにくい傾向を知る手がかりになります。

「中間」だった人へ

7〜13個の中間だった方は、両向型(アンビバート)と呼ばれる傾向に近いかもしれません。実は多くの尺度で、極端な内向・外向よりも中間付近に位置する人のほうが多くなります。両向型の特徴は内向型と外向型の違いの記事で取り上げています。

研究で使われる代表的な内向型・外向型の診断尺度

インターネット上には多くの「内向型・外向型診断」がありますが、心理学の研究で使われてきた尺度はそれほど多くありません。ここでは代表的なものの成り立ちと、信頼性に関する知見を紹介します。

出発点:ユングの「タイプ論」

「内向」「外向」という言葉を広めたのは、スイスの精神科医カール・ユングです。1921年の著書『タイプ論』で、心のエネルギーが外の対象に向かいやすい人と、内面に向かいやすい人がいると論じました。ただしこれは臨床経験にもとづく理論で、数値で測る検査として作られたものではありません。

アイゼンクの性格検査(EPQ)

イギリスの心理学者ハンス・アイゼンクは、内向性・外向性を数値で測る研究を進めた代表的な人物です。サイビル・アイゼンクとともに1975年に発表したEPQ(アイゼンク性格検査)は、外向性、神経症傾向、精神病傾向の3つの次元を測ります。

アイゼンクは、内向的な人はもともと脳の覚醒水準が高いため、外からの刺激が少なくても「ちょうどいい」状態に達しやすい、という仮説も提唱しました。内向型がにぎやかな場所で疲れやすい理由として今もよく紹介されますが、検証研究の結果は一様ではなく、支持する結果も支持しない結果もあります。有力な仮説の一つ、と受け止めるのが誠実でしょう。

ビッグファイブとIPIP:現在の研究の主流

現在の性格心理学でもっとも広く使われているのが、性格を5つの特性でとらえるビッグファイブ(5因子モデル)です。外向性はその一つで、ほかに協調性、勤勉性、神経症傾向、開放性があります。ビッグファイブでは、人をタイプに分けるのではなく、各特性の「度合い」を連続的な得点で表します。

研究者のルイス・ゴールドバーグらは、ビッグファイブなどを測る質問項目を誰でも自由に使えるパブリックドメインとして公開しました。これがIPIP(International Personality Item Pool)です。日本語では、ビッグファイブを10項目で測る短縮版のTIPI-Jが小塩真司らによって作成され、研究に使われています。

MBTI:よく知られているが、議論のある検査

MBTIは、ユングの理論をもとにブリッグスとマイヤーズの母娘が開発した検査で、企業研修などで広く使われてきました。外向(E)と内向(I)を含む4つの軸の組み合わせで、人を16のタイプに分類します。

一方で、学術的な妥当性には議論があります。心理学者のピッテンジャーは2005年の論文で、得点が連続的に分布しているのに二択のタイプに分けている点や、再受検でタイプが変わる人が少なくない点などを挙げ、MBTIの利用には慎重さが必要だと指摘しました。とくに中間付近の人は、少しの得点差でEにもIにも分類されます。なお、ネット上で広まっている無料の16タイプ診断の多くは、公式のMBTIとは別のものです。

尺度測り方特徴注意点
ユングのタイプ論理論(検査ではない)内向・外向という概念の出発点数値で測る道具ではない
EPQ(アイゼンク)3次元の得点覚醒水準の仮説とセットで知られる覚醒仮説の検証結果は一様ではない
ビッグファイブ(IPIP・TIPI-Jなど)5特性の連続得点現在の研究の主流。公開尺度もある短縮版は大まかな傾向の把握向き
MBTI16タイプに分類知名度が高く、自己理解のきっかけになりやすい二分法や再検査の安定性に議論がある

ネットの無料診断を使うときの3つの視点

ネット上の診断を使うこと自体は、自己理解のよいきっかけになります。そのときは、次の3点を確かめてみてください。

  • 作成者や、もとになった理論・尺度が明記されているか
  • 結果を「タイプ」として断定するのではなく、傾向や度合いとして示しているか
  • 結果が、行動や環境の工夫など、次の一歩につながる内容になっているか

どの診断でも、結果は自分を知るための入口です。答えそのものより、結果を見て「たしかにそうだ」「ここは違う」と感じた部分に、あなたらしさが表れています。

ラベルより大切なのは、自分の「中庸」を知ること

診断結果を知ると、「自分は内向型だから」と行動を決めてしまいがちです。けれど研究は、性格がそれほど固定的なものではないことを示しています。

同じ人でも、場面によって外向的にふるまう

心理学者のフリーソンは2001年の研究で、参加者に日常のふるまいを1日に何度も記録してもらいました。その結果、同じ人でも場面によって外向的にふるまう程度は大きく揺れ、その揺れ幅は人と人との差に匹敵するほどでした。内向型の人も、ある場面では外向的に話し、ある場面では静かに過ごしているのです。

つまり「内向型」というラベルは、その人の平均的な位置を示すにすぎません。本当に役立つのは、どんな場面で自分が力を発揮しやすく、どんな場面で消耗するのかを知ることです。

極端より「ちょうどいい」が力を発揮する

組織心理学者のアダム・グラントは2013年、コールセンターの営業担当者を対象に、外向性と売上の関係を調べました。その結果、もっとも売上が高かったのは外向性が極端に高い人ではなく、中間付近の人でした。話す力と聞く力のバランスが、押しつけがましさを避けることにつながったと考えられています。

ただし、これは特定の職場の一つの研究で、参加者も若い層に偏っています。「両向型が最強」と一般化するのは行き過ぎです。この研究から受け取りたいのは、力を発揮できる位置は極端な端ではなく、場面に応じた「ちょうどいい」ところにある、という視点です。

中庸は「真ん中」ではなく「最適な領域」

私たちはこの「ちょうどいい」状態を「中庸」と呼んでいます。中庸とは、点数の真ん中に寄せることではありません。その人が持つ気質のまま、刺激や覚醒の量がもっとも力を発揮しやすい領域に立つことです。

内向型の人がよく陥るのは、外向型を演じて消耗するか、内にこもって停滞するか、という二択です。中庸は、そのどちらでもない第三の選択肢です。

変えるのは性格じゃない、脳の使い方だ。性質は100%保ったまま、使い方だけを書き換える。

西村 悠貴(合同会社内向型 代表社員)

この考え方の背景にある神経科学・認知科学の知見は、中庸メソッド(認知科学・中庸思想・脳神経科学)で紹介しています。

自分の中庸を見つける3つのステップ

  1. 消耗した場面を書き出すこの1週間で「どっと疲れた」場面を3つ挙げ、人数、時間、音や情報量、自分の役割をメモします。
  2. 力を発揮できた場面を書き出す反対に、集中できた・自然に話せた場面を3つ挙げ、同じ項目でメモします。2つを並べると、自分にとっての刺激の適量が見えてきます。
  3. 刺激の量を「少しだけ」調整して試す飲み会は2時間で帰る、会議の前に話す要点を1つ書いておく、といった小さな調整を1つだけ試し、疲れ方の変化を確かめます。

結果別:内向型診断のあとにやること

内向寄り(14〜20個)だった人

まずは、回復のための一人の時間を「予定」として確保してください。そのうえで、チェックが集中した領域に合った工夫を一つ選びます。働き方の工夫は内向型に向いている仕事と働き方、人付き合いの工夫は内向型の人間関係・雑談のコツが参考になります。

中間(7〜13個)だった人

中間の人は、どちらの力も使える反面、無理をしていることに気づきにくい傾向があります。外向的にふるまった日のあとに、どのくらい回復の時間が必要かを観察してみてください。

外向寄り(0〜6個)だった人

外向寄りの結果でも、領域によっては内向的な面が見えたはずです。チェックが入った項目は、あなたが静けさや深さを必要とする場面です。また、身近な内向型の人を理解する手がかりにもなります。

内向型について全体像を知りたい方は、内向型とは? 特徴・原因・強み・生かし方の総合ガイドからお読みください。

参考文献

  1. Jung, C. G.(1921).Psychologische Typen.Rascher.(林道義 訳『タイプ論』みすず書房,1987)
  2. Eysenck, H. J.(1967).The biological basis of personality.Charles C. Thomas.
  3. Eysenck, H. J., & Eysenck, S. B. G.(1975).Manual of the Eysenck Personality Questionnaire.Hodder & Stoughton.
  4. Goldberg, L. R., Johnson, J. A., Eber, H. W., Hogan, R., Ashton, M. C., Cloninger, C. R., & Gough, H. G.(2006).The International Personality Item Pool and the future of public-domain personality measures.Journal of Research in Personality, 40(1), 84–96.
  5. 小塩真司・阿部晋吾・カトローニ ピノ(2012).日本語版Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)作成の試み.パーソナリティ研究, 21, 40–52.
  6. Pittenger, D. J.(2005).Cautionary comments regarding the Myers-Briggs Type Indicator.Consulting Psychology Journal: Practice and Research, 57(3), 210–221.
  7. Fleeson, W.(2001).Toward a structure- and process-integrated view of personality: Traits as density distributions of states.Journal of Personality and Social Psychology, 80(6), 1011–1027.
  8. Grant, A. M.(2013).Rethinking the extraverted sales ideal: The ambivert advantage.Psychological Science, 24(6), 1024–1030.

よくある質問

内向型診断の結果は、時間がたつと変わりますか?

大きな傾向は比較的安定していますが、得点は状況や体調、年齢によってある程度変わります。とくに中間付近の人は、受けるたびに結果が揺れやすくなります。1回の結果を固定したラベルとしてではなく、いまの傾向の目安として受け取るのがおすすめです。

内向型と人見知りは同じですか?

同じではありません。内向型はエネルギーの回復のしかたや、心地よい刺激量の傾向を指します。人見知りや対人場面での強い不安は別の要素で、内向型でも人前で落ち着いて話せる人もいれば、外向型でも緊張しやすい人もいます。

MBTIの「I(内向)」と、この記事の内向型は同じものですか?

どちらもユングの考え方にルーツがありますが、同じではありません。MBTIは人をタイプに分類する検査で、学術的な妥当性については議論があります。研究の世界では、内向性・外向性を連続的な度合いとして測るビッグファイブの外向性がよく使われます。

無料で受けられる、信頼できる内向型診断はありますか?

研究用に公開されている尺度として、ビッグファイブの項目を誰でも使えるようにしたIPIPや、日本語版の短縮尺度TIPI-Jなどがあります。ただし、どの尺度も傾向の目安を示すもので、診断名を与えるものではありません。結果は自分を理解する手がかりとして使ってください。

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