Chuyo Method
「頑張れば変われる」
ではなく、
「脳の仕組みに沿えば
変わる」。
中庸メソッドは、認知科学・中庸思想・脳神経科学の3つを柱にした、内向型のためのコーチングです。意志の力に頼らず、世界の見え方と、脳の使い方そのものを組み替えます。
Why it matters
スキルはあるのに、
なぜか活かせない。
知識もスキルもあるのに、いざという場面で力が出ない。人前で、苦手な相手の前で、なぜか本来の自分でいられない。それは、能力の問題ではなく「心理的適応課題」が原因かもしれません。
| 技術的な問題 | 心理的適応課題 | |
|---|---|---|
| 例 | 話し方を知らない、資料の作り方を知らない | 話し方は知っているのに、特定の相手や場面で萎縮してしまう |
| 原因 | 知識・スキルが足りない | 思い込み・認知のクセ・感情の反応パターン |
| 解決法 | 学ぶ・練習する(セミナーや本で解決しやすい) | 自分の見方や前提そのものを組み替える |
「技術的な問題」と「適応を要する課題」を分ける考え方は、ハーバード大学のロナルド・ハイフェッツが提唱したものです。スキルを足しても解決しない課題には、見方や前提を変えるアプローチが必要になります。中庸メソッドは、内向型の人が抱えやすいこの「心理的な適応課題」に、3つの柱で取り組みます。
Three pillars
中庸メソッドを支える、
3つの柱。
01
Cognitive Science
認知科学
世界の「見え方」を変える。
同じ出来事でも、どう受け取るかで感情も行動も変わります。認知科学・認知心理学の研究では、出来事の「意味づけ」を変えると、ネガティブな感情反応が弱まることが脳画像でも示されています(Ochsner et al., 2002)。感情を言葉にするだけで、扁桃体の反応が下がるという報告もあります(Lieberman et al., 2007)。
また、「いつ・どこで・何をするか」をあらかじめ決めておく「実行意図」は、目標の達成率を高めることがメタ分析で確認されています(Gollwitzer & Sheeran, 2006)。
コーチングへの取り入れ方
- 中庸診断で、思考のクセ(認知の歪み)を可視化する
- セッションで、出来事の「別の見方」を一緒に練習する
- チャット伴走とジャーナルで、日々の感情を言葉にして整理する
- ワークシートで行動を「いつ・どこで・何を」まで具体化する
02
The Middle Way
中庸思想
矛盾を、統合する。
「中庸」は、東洋では儒教の古典『中庸』に、西洋ではアリストテレスが『ニコマコス倫理学』で説いた「メソテース(中間)」に見られる考え方です。アリストテレスは、勇気を「臆病」と「無謀」という両極の間にある徳として描きました。
私たちの考える中庸は、平均や妥協ではありません。苦しいを楽しいに。ストイックを緩く。相反して見える二つを、どちらも捨てずに一つにすることです。外向型を演じるか、内にこもるか――内向型に用意されてきた二択の外に「第三の選択肢」をつくる。その土台が、この中庸思想です。
コーチングへの取り入れ方
- 「目標達成」と「内面の成長」を、どちらかではなく両方追いかける
- 「変わりたい」と「このままでいたい」の葛藤を、否定せずに統合する
- 頑張りすぎと怠けすぎの間にある、自分だけの「ちょうどいい」を見つける
03
Neuroscience
脳神経科学
脳の仕組みに沿って、定着させる。
心理学者アイゼンク(1967)は、内向型は外向型よりも少ない刺激で、脳が最適な覚醒状態に達すると論じました。刺激が少なすぎれば停滞し、多すぎれば消耗する。脳には、最も力を発揮できる「ちょうどいい」領域があります。私たちはこの領域を「中庸」と呼んでいます。
そして脳の構造は、経験によって大人になってからも変化します(神経可塑性。Draganski et al., 2004)。ただし、新しい行動が習慣になるまでには平均66日、人によっては8ヶ月以上かかるとも報告されています(Lally et al., 2010)。だからこそ、単発ではなく継続した伴走が必要です。
コーチングへの取り入れ方
- 刺激量・ペース・アウトプット方法を、内向型の脳に合わせて設計する
- 内向型の性質を活かしたまま変われる方法だけを使う
- 6〜12ヶ月の反復実践で、新しい思考回路を習慣として定着させる
主な参考文献
- Heifetz, R. A. (1994). Leadership Without Easy Answers. Harvard University Press.
- Ochsner, K. N., Bunge, S. A., Gross, J. J., & Gabrieli, J. D. E. (2002). Rethinking feelings: An fMRI study of the cognitive regulation of emotion. Journal of Cognitive Neuroscience, 14(8), 1215–1229.
- Lieberman, M. D., et al. (2007). Putting feelings into words: Affect labeling disrupts amygdala activity in response to affective stimuli. Psychological Science, 18(5), 421–428.
- Gollwitzer, P. M., & Sheeran, P. (2006). Implementation intentions and goal achievement: A meta-analysis of effects and processes. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 69–119.
- アリストテレス『ニコマコス倫理学』(渡辺邦夫・立花幸司訳, 光文社古典新訳文庫)
- 『大学・中庸』(金谷治訳注, 岩波文庫)
- Eysenck, H. J. (1967). The Biological Basis of Personality. Charles C. Thomas.
- Draganski, B., et al. (2004). Neuroplasticity: Changes in grey matter induced by training. Nature, 427, 311–312.
- Lally, P., et al. (2010). How are habits formed: Modelling habit formation in the real world. European Journal of Social Psychology, 40(6), 998–1009.
※ 上記は当社プログラムの設計にあたり参考にした知見であり、各研究が当社サービスの効果を直接検証したものではありません。効果には個人差があります。
Process
知る、組み替える、自走する。
- 01
知る
中庸診断で、思考のクセ(認知の歪み)と、内向型としての強み・課題を可視化。現在地を言葉と数値でつかみます。
- 02
組み替える
セッションとワークシートの反復で、認知・感情・行動の回路を書き換える。内向型のまま、無理なく変わっていけます。
- 03
自走する
自分の状態を客観視する「型」を身につけ、コーチがいなくても中庸に戻れる状態へ。卒業がゴールです。